皆さん、退去されて高額請求されて納得がいっていない、これから退去して高額請求されないか不安な方が訪問されているかと思います。正直、契約書に書いてある項目はそのまま受け入れるしかない場合がほとんどです。民法・判例に沿ったものであれば、正当な請求です。逆を言えばそれ以外は不当な請求となります。正直な話、賃貸物件は大家さん(オーナー)がいます、取りっぱぐれが多い賃借人(借りている人)より大家さんに請求する方が楽です。一番の境目が善管注意義務です。
・換気扇から異音がするのに放置した事で壊れた。
・水が漏れているよう感じたが、連絡をせずに放置した事で床が腐った。
・窓の結露で床がカビた。
などが、よくあると思います。どれもちゃんと報告、掃除していたら問題なかったものです。どれもよっぽど酷くない限り、判断が難しいのでオーナーさんが負担する事が多いです。賃借人に請求されても正直仕方ないと思えます。
■退去時に高額請求されやすい事例
・タバコのヤニ汚れ
住んでいる時はあまり気にならないし、本人が喫煙者なので気づきづらいですが、家具類を全部出すと、思っている以上に、臭いがきつく、壁紙も黄色く変色しています。ドア等で区切られていない限り、すべて貼り替えの対象です。地域によりますが、1㎡あたり1,000円~となり、ワンルームだと50平米~の貼り替えになります。
・床の傷
引っ掻きキズ程度であれば、リペア職人さんを呼ぶレベルであれば数万はかかりますが、タッチアップ補修(簡易的な補修)であれば1か所数千円か無料です。穴が開いているほどの場合は、床の一部貼り替えになると高額になります。使わない部分の材料費も施工する為に必要になるので場合によっては5万~はかかります。
壁の傷
クロス(壁紙)についた引っ掻きキズ(故意ではない)であれば請求対象にならないケースがほとんどだと思います。画鋲程度も請求になりません。物が当たって穴が開いた、殴って開いた場合はクロスの下の石膏ボードを替える必要が出てくるので、その面のクロス代、石膏ボードの貼り替え費用で高額になります。
最後に、クロスの貼り替え費用は基本的に耐用年数が6年(2190日)とされていて、残存価格が1円です。住んでいる期間がちょうど3年の場合は半額になるという事です。請求された貼り替え箇所が一部の場合は、職人さんの日当分(地域差あるが2万円前後)はかかります。30㎡以上になると平米単価で請求されるはずです。ですので、請求金額に納得がいかない場合で、請求書に平米数の記載がない場合は、平米数の確認をしましょう。平米数の確認・残存期間の確認をするとおおよその請求金額が分かるはずです。
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